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少し前の時事ネタがお客様と話題になりました。
その方は学生時代、日本全国津々浦々、
自転車ツーリングに4年間を費やしたそうです。
「その代償として卒業が2年遅れました。更に凝りもせずに今度は海外でツーリングして社会人スタートは3年遅れ。45過ぎて未だにヒラですよ」
と笑い飛ばして語ってくれます。
真っ黒に日焼けした青年が、自転車に大量の旅行道具を積んで日本一周に挑戦している姿を見掛けたら、
「そりゃあほとんどの人は信用し、親切にしてくれますよ。日本のみならず、世界のどの国でも」
御周知のとおり留置中の大阪府警富田林署から逃走し、山口県周南市内の道の駅で万引をしたとして現行犯逮捕された男のハナシです。
逃走直後からあれだけマスコミで大きく報道される中、中国・四国地方を自転車で悠々と旅していた。愛媛県庁を訪ねたり、道の駅で職員らと交流したり、ネットに旅模様を流したりする様子は、まるで世間を嘲笑ってるかのよう。
自転車は、逃走当日に大阪府羽曳野市で盗まれたもの。逃げるための手段として、悪事を重ねていたと察せられます。
府警は約3千人態勢で捜索し、男を全国に指名手配していたにも関わらず堂々と捜査の網をくぐり抜けてこれたのは
(善意というディフェンス)を巧みに利用したからでしょう。
「許せないですね」と、お客様は最後に仰いました。
旅の名を借りた逃亡。
夏の間はどうにかしのげても、やがては山の寒さで両手足が霜焼けにやられ、皮膚が破れて血が滲み、それでも尚氷より冷たく感じる出口のない行程を這いずり回るだけの日々に変わる筈。
結局、追いかけてくるのは当人自身しかいない空しい試みだったと他ならぬ自分自身に駄目押しされます。
人の善意だけを餌に姑息に生きようとした者への代償はこれからです。
私の過去の友人にも幾人か学生時代から今に至るまで自転車ツーリングを愛し続けている者がいます。
彼らの憤りの声も聞こえてきそうです。