マッサージルーム　リカバー | 日記 | 施術するのに一切のストレスを感じないわけ

特にこれといった特技など持っていない私にも取り柄がある。 それは施術中のお客様の話を聞けば、自分もその場に居合わせ、その方とともに楽しんだり、悲しんだり、怒ったりできる気持ちになれること。 お客様のパーソナルな情報など足掛け５年、１０年、１５年以上も付き合い続けていれば何の意味もなくなります。 それよりもお客様が最近体験したり、見聞きした出来事を聞けばその方の人生が垣間見えます。 市井の勤め人から職人、事業主、主婦（夫）そして僧侶・牧師や芸術家に至るまで。


それぞれ歩まれている道は異なりますが、皆が皆、独自の境地を切り開いている表現者揃い。 その鋭い感覚を発揮して７・７の付け句を連ねていくように、語るさまは、呼吸と当意即妙のやりとりで、施術中にも関わらず時として酒を酌み交わしているような錯覚にさえ陥ります。 お客様とはいえ長い付き合いならではの厳しい批評も私がだすこともあります。愛情のこもった助言をいただくこともあります。 一人で苦吟するのではなく、場の雰囲気に乗って互いの発想を広げていくこと。 これを座の効用というのでしょうか。 私が一日何時間も施術し続けても一切のストレスを感じない秘訣がここにあります。